男性の肖像 (自画像?)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
『男性の肖像(自画像?)』 (だんせいのしょうぞう (じがぞう?)、英: Portrait of a Man (Self Portrait?)[1])、または『赤いターバンの男性の肖像』(あかいターバンのだんせいのしょうぞう、蘭: Portret van een man met rode tulband、英: Portrait of a Man in a Red Turban)は、初期フランドル派の巨匠ヤン・ファン・エイクが1433年に板上に油彩で制作した絵画である[2][3][4]。絵画の上部にあるフラマン語の銘文「Als Ich Can (私にできる限り)」[2][3][4]は、ファン・エイクの一般的な署名であったが、本作では非常に大きく目立っている。は、ファン・エイクの一般的な署名であったが、本作では非常に大きく目立っている。この事実は、人物の非常にまっすぐで向かい合っているような視線とともに本作が自画像であるという印であると解釈されてきた[2][3][4]。
オランダ語: Portret van een man met rode tulband 英語: Portrait of a Man (Self Portrait?) | |
作者 | ヤン・ファン・エイク |
---|---|
製作年 | 1433年 |
種類 | 板上に油彩 |
寸法 | 25.5 cm × 19 cm (10.0 in × 7.5 in) |
所蔵 | ナショナル・ギャラリー (ロンドン) |
おそらく画家の『マルガレーテ・ファン・エイクの肖像』 (グルーニング美術館) は本作の対作品であるが、知られているこの彼女の唯一の肖像画は1439年の制作で、本作より大きい[5]。ファン・エイクは、潜在的な顧客に自身の能力、そして絵画に明らかなよい服装からうかがわれる社会的地位を示そうと、本作を用いるため工房に置いていたのでろうと提唱されている。しかし、本作の描かれた1433年には、彼の名声は非常に高かったため、すでに作品の依頼が殺到していた[5]。
作品は、1851年以来、ナショナル・ギャラリー (ロンドン) にある[2][3][4]。作品がイギリスにあったのは、トマス・ハワード (第21代アランデル伯爵) が取得して以来で、それは、おそらく彼が1642年から1644年までアントウェルペンに亡命していた時期のことであろう[注釈 1]。