植物
根があって場所が固定されて生きているような生物のこと / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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本記事では植物(しょくぶつ、英: plant)について解説する。
植物界 | |||||||||
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異なる種と特性のいくつかの植物 | |||||||||
分類 | |||||||||
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学名 | |||||||||
Plantae Haeckel, 1866 | |||||||||
シノニム | |||||||||
Plantae sensu lato = Archaeplastida | |||||||||
広義の植物界の下位系統(一部) | |||||||||
アーケプラスチダ Archeplastida
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広辞苑の第5版によると「植物」は、草や木などのように、根があって場所が固定されて生きているような生物のことで、動物と対比させられた生物区分である[1]。
なお、日本では近世まで、そもそも「動物」や「植物」という概念は無く、「植物」という用語ではなく草、竹、木、花などの言葉が使われていた[2]。草木(そうもく、くさき)や竹木(ちくぼく)などと(列挙する形で)言うことで漠然と示した。[注釈 2]
西洋の生物学にも歴史があり、古代ギリシアのアリストテレスは生物界を植物(phytōn)・動物(zōon)・人間(anthrōpos)に三大別した。古代ギリシア時代に知られていた生物は、(現代流に言えば)大型の後生動物、陸上植物や一部の大型藻類、菌類だけだったので、「動くか 動かないか」を基準にして動植物を区別することも可能だった[2]。ヨーロッパでは古くから動物と植物を区別することになった。しかし、16世紀に顕微鏡が発明され観察事例が増え、生物にきわめて微小なものもあることが知られるにつれ、その2大分類が揺らぎ始めた。
西欧では二界説や五界説のような分類法が採用されていた時代があった。そこでは菌類(キノコやカビ)、褐藻(ワカメなど)なども植物と見なしていた。対してここ数十年の生物学では、分類群としての名称はあくまで「植物界」である為、現在も定義がひとつに定まっていない。陸上植物を含む単系統群として植物を定義するが、どの単系統を選ぶかにより複数の定義が並立している。狭い定義では陸上植物のみを植物として認めるが、より広い定義では緑色植物全体を植物としたり、紅色植物、灰色植物をも植物に含めたりする。また、「植物」と「植物界」という言葉の違いについても、乱暴に『「植物」は植物界のシノニムだ』と言ってしまう人と、『そうではない』という人[3]など、生物学者たちの中でも意見は分かれている。古い二界説や五界説では植物とみなされていた菌類や褐藻や光合成原生動物(ミドリムシや珪藻など)は、「系統が異なる」として、現在(2012年)では生物分類学上は植物とみなされていない。だが、さらにややこしいことに、生態学的には、こういう分類法では無い。例えば生態学では「光合成を行うワカメや珪藻は、植物(生産者)」とする。