拡散反射
非金属表面付近で起きる光の反射のうち、界面で発生する鏡面反射を除いた成分 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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拡散反射(かくさんはんしゃ;diffuse reflection)は、非金属表面で起きる光の反射のうち、鏡面反射を除いた成分のことである。拡散反射は鏡面反射に比べて反射角に依存せず、多様な方向に同程度の光度を放つのが特徴である。でこぼこした表面における反射を乱反射と呼び、拡散反射と混同される場合もあるが、乱反射には鏡面反射の成分が含まれている。拡散反射と鏡面反射は、偏光フィルターを使用して分離することができる。
拡散反射は、入射光が界面下に透過し、多重反射及び散乱することによって起こると考えられる。吸光のある材質ではその過程で特定の波長の拡散反射光の強度が弱まる。よって拡散反射スペクトルと透過スペクトルは類似したものになる。金属表面で拡散反射が起こらない理由は、自由電子が内部への光の侵入を妨げるためである。
ゼリーやロウのように、光を比較的多く透過する材料では、入射光が内部の深くまで透過、拡散、散乱し、出射する場所が入射した場所から離れている(反射とは呼びがたい)ため、拡散反射ではなく表面下散乱と呼んで区別される。