生痕化石タクソン
ウィキペディア フリーな encyclopedia
生痕化石タクソン(せいこんかせきタクソン、ichnotaxon、複数形 ichnotaxa)とは、国際動物命名規約(International Code of Zoological Nomenclature. 以下、ICZN)において、生痕化石などの生物の仕業の化石に基づくタクソンを指す[1]。生痕化石には、動物が作った這跡、足跡、巣孔が化石化したものなどが含まれる。渡辺千尚『国際動物命名規約提要』(文一総合出版, 1992)には足跡化石と訳されている[1]。
科階級群の生痕化石タクソンを ichnofamily、属階級群の生痕化石タクソンを ichnogenus (igen.)、種階級群の生痕化石タクソンを ichnospecies (isp.)と呼ぶ。生痕化石タクソンでも、現生の動物に対するタクソンと同様に学名を表記する。種名を表す学名では、属名は大文字で書き始め、種小名は必ず小文字で書き始める[2]。属階級群タクソン以下のタクソンは、地の文と異なる字体(ふつう斜体)で表記する[3]。また、属階級群に対する生痕化石タクソンは1999年よりも後からタイプ種を指定しなければならなくなった[4]。