加髢
韓国のかつらの一種 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
加髢(かてい、カチェ、가체)は、近代以前に朝鮮の女性が使用したかつらの一種。タリ(다리)ともいう。社会的に地位が高い女性と妓生は大きい加髢を使用したが、庶民は短い加髢を結んで使った。西洋の女性と同じく、当時の朝鮮の女性も、かつらが大きくて重いほど美しいとされた。このような状況がひどくなると、1756年には英祖が、1788年には正祖が勅令で加髢の使用を禁止した。
19世紀に入って両班階級の女性は加髢の代わりにチョンモリ(後頭部襟足に髪をまとめる既婚女性の髪型)等の髪にチョクトゥリと呼ばれる小型の帽子型冠を使い始めた。しかし王后を始めとする宮中の女性と妓生は特に礼装などの際には継続して加髢を使った。さまざまな装飾を含めて加髢の重さは、普通3~4kg程度だった。加髢の重さで頸骨が折れて着用者が死ぬ事故が発生することもあった。