ポリ塩化ビフェニル
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PCBの正称の一つである「プリント基板」とは異なります。 |
ポリ塩化ビフェニル(ポリえんかビフェニル、polychlorinated biphenyl)またはポリクロロビフェニル (polychlorobiphenyl) は、ビフェニルの水素原子が塩素原子で置換された化合物の総称で、一般式 C12H(10-n)Cln (1≦n≦10) で表される。置換塩素の数によりモノクロロビフェニルからデカクロロビフェニルまでの10種類の化学式があり、置換塩素の位置によって、合計209種の異性体が存在する。
略してPCB(ピーシービー)とも呼ばれる。なお、英語ではプリント基板 (printed circuit board) との混同を避け「PCBs」と呼ばれる事もある[1][2]。
淡黄色から無色の粘性の高い油状液体。熱に対して安定で、電気絶縁性が高く、耐薬品性に優れている。加熱や冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサといった電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤など、非常に幅広い分野に用いられた。
一方、生体に対する毒性が高く、脂肪組織に蓄積しやすい。発癌性があり、また皮膚・内臓への障害やホルモン異常を引き起こすことが分かっている。