ブリッシュ・ロック
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ブリッシュ・ロック(Blish lock)は、元アメリカ海軍中佐ジョン・ベル・ブリッシュ(英語版)が考案し、1915年に特許を取得した火器の閉鎖方式である。ブリッシュ自身が提唱した、「高圧下の特定の異金属間においては法則のもと予想される以上に大きな摩擦力が働く」という仮説に基づく。この仮説は、現代的な工学的用語で静摩擦(static friction)あるいは付着(stiction)と称される現象の極端な現れと解釈される。ブリッシュ・ロックはトンプソン・サブマシンガンで初めて採用された。しかし、現在では小火器の動作方式としての有用性は認められていない。ブリッシュの予想に反し、この機構が銃器の動作および機能に与える影響はほぼ皆無であり、これを採用した銃器は実質的にシンプルブローバック方式と同等に動作していた。