ニッコロ・アルベルガティ枢機卿の肖像
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『ニッコロ・アルベルガティ枢機卿の肖像』(ニッコロ・アルベルガティすうききょうのしょうぞう、独: Kardinal Niccolò Albergati、英: Portrait of Cardinal Niccolò Albergati)は、初期フランドル派の巨匠ヤン・ファン・エイクが1431年ごろ、オーク板上に油彩で制作した絵画である。肖像画の人物は、伝統的にニッコロ・アルベルガティ(英語版)とみなされているが、ゲルサレンメの聖クロスの枢機卿、シャルトル修道会長、ボローニャの司教だとする説もある[1]。しかし、現代の研究者たちは、ヘンリー・ボーフォート (枢機卿) のほうがより可能性が高いと提唱している[2][3]。 もし、それが事実であれば、イギリス人の最初期の写実的な肖像画ということになる[3]。画家は透徹した目で人物を描き、圧倒的な存在感を浮かび上がらせている[4]。作品は、1648年にハプスブルク家のレオポルト・ヴィルヘルム大により購入され[5]、現在、ウィーンの美術史美術館に所蔵されている[1][4][5][6]。