ナードコア・ヒップホップ
ウィキペディア フリーな encyclopedia
ナードコア・ヒップホップとは、ヒップホップ・ミュージックのジャンル。ナードやギークなどいわゆるオタクが興味を持っていると考えられるテーマを含んだもの。
ジャンルの説明としてこの用語を用いた最も古い記録は2000年、自称NerdcoreミュージシャンであるMC Frontalotの「Nerdcore Hiphop」である。[1]Frontalotは、ほとんどのNerdcoreアーティストと同様に、自身の作品を自費出版し、その多くをネット上に無料でリリースしている。ニッチなジャンルとして、Nerdcoreは一般的にDIYの倫理(自分でやる)が浸透しており、自費制作と自費出版の歴史を持つ。[2]
Nerdcoreラッパーは、政治からサイエンスフィクションまで、あらゆるものについての韻を踏んでいるが、スターウォーズ、インターネットポルノ、ロールプレイングゲーム、サイエンス、ファンタジー、コンピューターなど、Nerdcoreに用いられるテーマにはいくつか長期にわたって人気を集めるものが存在する。
音楽のスタイルが異なるが、用いるテーマに類似性が見られるジャンルとして、フィルク・ミュージックがあげられる。同じような主題に焦点を当てているが、一般的にNerdcoreで活動しているとは見なされないヒップホップアーティストも存在する。例としては、「Chemical Calisthenics」といった科学志向の曲を作曲しているのにもかかわらず、Nerdcoreであると主張していないグループであるBlackaliciousや、マンガのスーパーヴィランに強い影響を受けていたが、より一般的なジャンルとしてのヒップホップと見なされているMF Doomが挙げられる。逆に、Nerdcoreにおいて上記のテーマを取り上げる必要はなく、実際Frontalot楽曲のほとんどは、ステレオタイプなオタクに焦点を絞っていない。この違いは自己認識から来ており、Blackaliciousは自己をオタクとして認識していない一方、Frontalotはオタクであると認識している。[3]