ナブラ記号
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記号 ∇(ナブラ、英: nabla)の呼び名は、似た形のヘブライの竪琴のギリシャ語名 νάβλα に由来する(アラビア語とヘブライ語での呼び名とも関係がある)。数学記号としてこれを用いたのはハミルトンだが、横向き楔形 ⊲ としてである。 他にも稀に、ギリシャ文字 Δ (delta) の逆さまであるということで、逆さ綴りにしたアトレッド (atled) を呼び名とすることもある。あるいは実際のギリシャ語での呼び名は「逆さまのデルタ」(ανάδελτα) である。
∇
別系統の呼び名として、∇ が心臓を横から見た形に似ていることから「心臓」を意味するペルシャ語の دل(デル)がある。
ナブラ記号は標準の HTML でも ∇
と書いて、あるいは LaTeX でも \nabla
と書けば利用できる。ユニコードでは16進で U+2207, 10進で 8711 にコードポイントを持つ。
なお、海面近くで小魚の群れが波を立てる様子を「なぶら」と呼ぶ地域があるが、これは魚群 (なむら) の転訛であり、数学記号とは無関係である[1]。