ドリコリンコプス
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ドリコリンコプス Dolichorhynchops は、北アメリカの白亜紀後期チューロニアンからカンパニアンの地層から発見されたポリコティルス類に属する首長竜の絶滅した属の一つで D. osborni、D. bonneri、D. tropicensisの三種[1] と疑わしい第四の種、D. herschelensisが知られている[2] 。属名は古代ギリシャ語で「長い鼻の顔」を意味する。ドリコリンコプスは白亜紀後期では既に絶滅していた魚竜のニッチに収まった首長竜と言われている。大きく裂けた細長い口は、魚や頭足類を捕らえる為に役立った。口の中にあるたくさんの鋭い歯は、捕えた獲物を逃がさない強力なものだった。 ティロサウルスなどの大型ウミトカゲ類が天敵で、ティロサウルスの化石の中から未消化のドリコリンコプスの幼体の骨が報告されている。比較的首は短いが、頸椎は20個以上あることから、かなり自由に頭部を動かす事ができたと考えられている。また櫂状の四肢は水中で高い推進力を生んでいたと思われる。化石内部から胎児の化石が見つかっている事から胎生であったと考えられる。