ソコヌスコ
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ソコヌスコ(Soconusco)は、メキシコのチアパス州南西端のグアテマラと境を接する地域である。シエラ・マドレ・デ・チアパス(英語版)山脈と太平洋にはさまれた細長い土地であり、チアパス海岸の南端部の、ウラパ川とスチアテ川を境界とし、チアパス州の他の地域とは異なる特別な歴史と経済的な生産を持つ。高い湿度と火山性の土壌からは、カカオおよびパナマゴムノキから取れるゴムを基盤とするモカヤ(英語版)およびオルメカ文化が花開いた。
19世紀にこの地域はメキシコとグアテマラの間の国境紛争地帯となったが、1882年の条約によって現在の国境が引かれて、歴史的なソコヌスコの大部分がチアパスに、スチアテ川の東の一部分がグアテマラに属するようになった。1890年、ポルフィリオ・ディアスとオットー・フォン・ビスマルクはメキシコ南部の農業的潜在力を活用するためにタパチュラ近郊に450人のドイツ人移民を送った。大規模なコーヒー栽培によってソコヌスコはもっとも成功したドイツ人移住地のひとつとなり、1895年から1900年の間に1150万キログラムのコーヒーが収穫された。チアパスのジャングルに作られたフィンカ(農園)には、アンブルゴ(ハンブルク)、ブレーメン、リューベック、アルゴビア、ビスマルク、プロイセン、ハノーバーといったドイツ風の名前がつけられた。
この地域は景気循環とよく研究された農業移民のパターンを経験した。何千年にもわたってカカオを中央メキシコに輸出してきたが、最初の現代的な輸出作物はコーヒーだった。それ以降、熱帯性の果物や花などの別な作物が導入された。もっとも新しいものは東南アジアの果物であるランブータンである。