アーマルコライト
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アーマルコライト(英語: armalcolite)は、鉱物(酸化鉱物)の一種。チタンに富む。化学組成は (Mg,Fe2+)Ti2O5、結晶系は斜方晶系。1969年に月面上の静かの基地で初めて発見され、アポロ11号の3名の宇宙飛行士、アームストロング (Armstrong)、オルドリン (Aldrin)、コリンズ (Collins) にちなんで命名された。トランキリティアイトおよびパイロクスフェロアイト(英語版)とともに月で発見された3種の新鉱物のうちの一つである[4]。後に地球上の世界各地でも同定され、実験室内で合成されている。合成するには、約1,000 °Cから周囲の温度まで、低圧・高温で急速な焼入れが要求される。1,000 °C以下の温度でマグネシウムに富むイルメナイトとルチルの混合物に分解されるが、冷却されるにつれ、その変化は遅くなる。この焼入れに必要な条件があるために、アーマルコライトは他の鉱物に比較して稀少な存在であり、イルメナイトやルチルと共に見つかるのが普通である。