アントニオ・デ・コバルビアスの肖像
エル・グレコによる肖像画 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『アントニオ・デ・コバルビアスの肖像』(アントニオ・デ・コバルビアスの肖像、仏: Portrait d'Antonio de Covarrubias、英: Portrait of Antonio de Covarrubias)は、1595-1600年に、クレタ島出身であるスペインのマニエリスム期の巨匠エル・グレコがキャンバス上に油彩で描いた肖像画である。画家がトレドにいた時期の作品であり、画家の肖像画中の最高傑作のうちの1つである[1]。1941年のスペインの美術館との作品交換の結果、現在、パリのルーヴル美術館の所蔵となっている[2][3]。
概要 作者, 製作年 ...
フランス語: Portrait d'Antonio de Covarrubias 英語: Portrait of Antonio de Covarrubias | |
作者 | エル・グレコ |
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製作年 | 1595–1600年 |
寸法 | 65 cm × 52 cm (26 in × 20 in) |
所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
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エル・グレコは鋭く綿密な観察者であり、肖像画の名手であった。彼の肖像画は、生き写しであるだけでなく、モデルの人物からにじみ出る雰囲気を記録している上、性格や社会的地位まで伝えている。本作は、その典型的な例である[3]。また、作品に見られる生き生きとした筆致、特に明るいグレーの陰影は、光の効果に対する画家の鋭い感受性を示している[4]。無地の背景は、ティツィアーノとヴェネツィア派の影響を示している[5][6]。