アスト部
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アスト部(モンゴル語: Asd)とは、主に15世紀から17世紀にかけてモンゴル高原で活動した遊牧部族の一つ。「アス人」とは本来は西方のカフカース地方に住まうアラン人の別称であり、東方に移住したアス人=アラン人が大元ウルス治下において「阿速(アス)衛」と呼ばれる軍団を組織したのがアスト部族の起源となった。14世紀末に大元ウルスが北遷すると(北元)、同じく西方起源のキプチャク=ハラチン部とともにモンゴル高原において遊牧部族化し、アスト部として知られるようになったが、17世紀のリンダン・ハーンの征西によって滅亡した。
なお、東方に移住せずにカフカース地方に留まったアラン人の末裔が現在のオセット人であり、「オセット人(Осетин)」という名称は「アス人」から派生したものである。